MCTとは
MCTは、
体内で素早くエネルギーとなり、
様々な健康効果を発揮
「MCT」は
母乳やココナッツの
種実などにも含まれる成分
MCTとは中鎖脂肪酸(Medium Chain Triglyceride)のことで、母乳や牛乳などの乳製品、さらにはココナッツなどのヤシ科植物の種実に含まれる成分です。食用油に含まれる脂肪酸の中では、長鎖脂肪酸(Long Chain Triglyceride:LCT)などと比べて、素早く消化・吸収されケトン体を生成し、エネルギーになりやすい特長があります。医療やスポーツ、生活習慣病予防など、様々な場面で利用されていますが、普段の食生活で意識せずに摂れる分量は極わずかです。
一般的な油より、
約4倍も素早くエネルギーになる!
MCTは鎖のような形をした分子の長さがLCTに比べて短いため、水に馴染みやすいのが特長です。小腸から門脈を経由して直接肝臓に入り、より速やかに分解されてケトン体が作られます。一方、LCTは小腸から消化・吸収されてから全身に運ばれ、そのうちの肝臓にたどりついたものだけが、必要に応じて分解されてケトン体になります。このように、MCTは分解までの代謝経路が短いため、LCTと比較して4~5倍も速く分解されて、効率的にエネルギー源になります。また体内で素早く消費されることから、脂肪として蓄積されにくいという特色もあります。
このようなMCTの特性から、様々な健康効果があることが明らかになっています。
出典:Am.J.Clin.Nutr.1982;36:950-962より作図