検証結果

「MCT」と糖質を含む
食事の同時摂取で、
ケトン体濃度の有意差を確認

2021年1月に実施された最新のヒト試験では、健康な20~49才の男女24名に対して、PFCバランスの整った糖質を含む食事に加え、MCTを6g摂取する群、MCTを10g摂取する群、LCTを摂取する群(LCT群)の3つのグループに分けて、ケトン体濃度の変化を確認しました。

MCT10gの継続摂取で、
血中のケトン体濃度に有意差
脂肪が燃焼しやすい体質に

MCTを10g摂取した群は、MCTを摂取しなかったLCT群に比べて、4週目において血中のケトン体濃度が増加し、有意差が確認されました。このことから、脂肪が燃焼しやすい体質になった可能性があるといえます。

週単位でのケトン体濃度への効果週単位でのケトン体濃度への効果

MCT6gの継続摂取で、
糖質を同時に摂取していても
食後2時間でケトン体濃度に有意差

また、MCT 6g摂取群とLCT摂取群とのケトン体濃度を比較すると、2週目に、糖質を同時に摂取していても、食後2時間でケトン体濃度に有意差が確認できました。

時間単位でのケトン体濃度への効果時間単位でのケトン体濃度への効果

MCT6gの継続摂取(4週間)が、
食後のケトン体濃度低下を
抑制し、
2つの燃焼回路が使われている傾向

同じ試験で、MCTの6g摂取群では、0週目時点での食後ケトン体濃度に比べて、4週目時点の食後ケトン体濃度の低下幅が小さくなっています。すなわち、MCTが食後のケトン体濃度低下を抑制しており、糖質を同時に摂取していても、脂肪燃焼回路も使われている傾向がみてとれます。このことから、糖燃焼回路と脂肪燃焼回路の、2つの燃焼回路が使われるようになったと考えられます。

週単位でのケトン体濃度への効果週単位でのケトン体濃度への効果

< 試験概要 >
対象:健康な成人男女24名(20~49歳)
試験食:標準的な食事に、MCT(中鎖脂肪酸)10g+LCT(長鎖脂肪酸)4g、あるいはMCT6g+LCT8g、あるいはLCT14gを追加した食事
試験方法:試験期間の4週間、毎日試験食を摂取し、血中ケトン体濃度を測定し、MCT10g群、MCT6g群、LCT群で比較

中村康宏先生写真

[ 監修 ]
中村 康宏 先生

虎ノ門中村クリニック/内科医/日本抗加齢医学会専門医